「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」

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〔2014年/アメリカ〕


アンドリュー・ガーフィールドは、
母親と、小学生の息子と暮すシングルファザー。
今まで働いていた建築会社が突然潰れ、
給料も貰えないまま、家に帰る。


家のローンが滞り、
なんとかせねばと思っていた矢先、
不動産ブローカー・マイケル・シャノンが、
警察官を伴い家にやって来た。
2分以内に荷物を纏め、出ていけと、
立ち退き請求をされたのだ。


泣いても喚いても、
ガーフィールドたちの言葉は聞いてもらえず、
仕方なしに、家族はモーテル暮らしをする事に。


なんとかして、
家を取り戻したい。
そう切望するガーフィールドは、
シャノンに誘われるまま、
彼の不動産業を手伝うようになる。


かつて、自分がシャノンからされたのと同じ、
ローンが払えない人を強制退去させるという仕事に
手を染めるガーフィールド。
高額の報酬をもらい、
前の家よりはるかに高級な家を手に入れるが・・・。





アンドリュー・ガーフィールド君が出ているという理由だけで、
絶対観ようと決めていた映画。
予備知識は全くのゼロで、
観始めてから、こういうお話だったのね、と知った次第。


久し振りに見るアンドリュー君。
やっぱり可愛い♪
と、いい年してノー天気な事を考えていたら、
え?父親役!?


そっかぁ、彼ももう32歳、
父親役をしてもおかしくない年かぁ。
ただ、それにしても子供が大きい。
10歳か、それ以上に見える。
若気の至り?(笑)
と思っていたら、案の定、それらしいセリフがあった。
子供の母親はどこ行った?
その説明はなかった。


・・・と、アンドリューくんの人生は、
この映画ではさして重要ではない。


物語は結構重い、
不動産業の内幕を描いた、
社会派映画といってもいい内容。


家を差し押さえられる場面の衝撃。
有無を言わせず、
たった2分の間に荷物を纏めて出ていけ、って、
現実問題、そんな事無理でしょ。


もちろん、ローンの滞納や、
度重なる通告を無視していた方も悪いんだろうけど、
あれは辛いなぁ。


不動産は、
多くの人にとって、
人生で一番高額な買い物だろうし、
家族が集まる拠り所でもあろうし、
それを一瞬で失うショックったら。


しかし、そんな辛い体験をしたアンドリュー君が、
自分がされた事と全く同じ事を、
他人にして、
金を儲けてゆくという皮肉。


とにかく世の中は、
金を儲けた者の勝ち、
国は負け犬に手を差し伸べる事などない、
みたいなセリフがある。


まぁ、確かにそうなんだろうけど・・・。
色々考えさせられるなぁ。


評価 ★★★☆☆

この記事へのコメント

  • Rchoose19

    アメリカは自由の国だから
    誰が何をしても自由なんですよね。
    アメリカンドリームを叶えた人には、素晴らしい人生が、
    夢が破れた人には、それなりの人生が待ってるんですねぇ。
    それが自由と平等ってことみたいですねぇ。
    2016年02月05日 13:00
  • mitu

    世の中は暗くてつらい現実でいっぱいですね
    何が正しくて何が悪いのか、どこで間違ってしまったのか
    それでも、どっこい笑顔で生きて行きましょね(^_^)
    2016年02月05日 13:49
  • 裏・市長

    2分で出て行けはないで!。
    それはあんまりやわ!。
    ウチも立ち退き要求されてるから他人事ではないけど、
    多くは求めていない。

    ただ、引っ越し費用だけ出してもらって、
    現状を維持できるようにしてとお願いしてるのに、
    「無理」との事で、立ち退けと告げられて10年が経つ。
    今も毎月家賃だけはしっかり取りに来る・・・。
    出て行く気は・・・あんまりない。

    メグちゃん!拝見してきました。
    まだボク、この頃いなかったわ・・・。
    悔しいからnice!押してきたった。

    世界三大メグちゃんの頂点、メグ・ライアンさんやん!。
    (残る2人は目黒祐樹と魔女っ子メグちゃん)。
    そりゃあ手も震えるで!。
    ボクならまず、なぜここにメグちゃん?!シャランラ!と、
    自分の目を疑うね。

    生涯のうちのかなりの量の運を使った気がする(笑)。
    いや、青山さんの「運」はこんなもんじゃ終わらんで!。
    2016年02月06日 03:27
  • 青山実花

    Rchoose19さん
    コメントありがとうございます

    この映画でも、
    確かに2分で出ていけは酷いのですが、
    不動産屋さんと一緒に警官が付いてくるのですから、
    あくまでも法律に則っているし、
    住人も拒否はできないんですね。

    つまり、銀行や不動産屋さんは、
    どこまでも儲かるように、
    そしてローンが払えない者は立ち去るしかないという仕組み・・・。
    これが平等というものなんですねぇ。。。
    2016年02月06日 18:51
  • 青山実花

    mituさん
    コメントありがとうございます

    悪い事を考えれば、
    どこまでも暗黒面に落ちていきそうですし、
    何事も笑顔で乗り切りましょうね^^
    2016年02月06日 18:53
  • 青山実花

    裏・市長さん
    コメントありがとうございます

    2日でも、2時間でもなく、
    2分って凄いですよね。
    住人は、貴重品だけを持って、家具などは外に出され、
    24時間以内に取りにこないと処分されると言われるのです・・・。

    裏・市長さん、立ち退きを言われて10年て、
    それは、もう立ち退かなくていいという事のような
    気がしますが^^;
    大家さんだって、切羽詰まった事情があれば、
    引っ越し費用を出してでも、立ち退いてもらいたいと
    思うのではないでしょうか。
    まだまだ住んでいて大丈夫ではないかと、
    私は思います。

    それから、すみません、
    大切なお時間を、私の旅行記を見る為に
    使わせてしまって。

    あはは~、
    目黒祐樹さんをメグちゃん呼ばわり^^
    そっか、私は世界三大メグちゃんの一人を見たというわけですね。
    できればあとの2人も見たいものですね、
    特に魔女っ子メグちゃん!
    どこにいるのかしら?(笑)

    誰だって、カンボジアにメグちゃんがいるとは
    思わないですよね。
    私もぶっ倒れそうになりましたよ。

    はい、「運」は自分で作るもの、
    これからも、もっと凄い「運」に遭遇できるように、
    精進してゆきます^^
    2016年02月06日 19:26

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Excerpt: 原題は「99 HOMES」。これがラストの展開を物語るタイトルである。平たく言えば、ローンが払えなくなり差し押さえを受けた家を押さえて転売する不動産業者と、家を追い出される人々の話。もちろん、その家に..
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