「芝生は緑」

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〔1960年/アメリカ〕


イギリスの伯爵・ケイリー・グラントとデボラ・カーは、
仲の良い夫婦。
彼らは国内でも有数のお城に住んでおり、
その一部を観光客に公開して、
収入を得ている。


2人の子供を、今日から数日間、実家に預け、
夫婦水入らずの時間を楽しみにしていた夫妻。
ところが、観光客の1人・ロバート・ミッチャムが、
城の中で迷子になり、
カーのプライベートスペースに入ってくる。


驚いたカーだが、
ミッチャムがアメリカの富豪である事や、
そのスマートな物腰にすっかり参ってしまい、
またミッチャムも、美しいカーに一目惚れ。


ミッチャムとカーは、
互いに会いたい気持ちを抑えられず、
カーはグラントに、「美容院に行く」と言って、
出掛ける。


一方、グラントの昔の恋人・ジーン・シモンズが、
グラントに城にやって来る。
シモンズはカーとミッチャムの事を知っており、
今、一緒にいる彼らを、
この城に呼ぼうとグラントに持ちかける。


城で顔を合わせたグラントとミッチャムは、
カーを巡って、決闘する事となり・・・。





登場人物がほぼ4人しか出てこないので、
舞台の映画化かなと思ったら、
やはりそうだった。


そのせいか、とにかくセリフが多くて(笑)。
4人は休みなく、ひっきりなしに喋っている。
字幕を読むのが大変なくらいに。
4大スターが出ているから、
もう少し広がりがあるかと思っていたけど、
そのような事もなかった。


私の理解力が足りないのだろうけれど、
デボラ・カーが、ロバート・ミッチャムの元に走ってから、
2人で城に戻るまでの期間が、
どれくらいなのかが、よく分からなくて。


1日だけなのか、
でもセリフだと、数日帰っていないようにも取れる。


そうなると、その間の2人の関係はどうなのよ、と、
くだらない勘繰りをしてしまう。
現代の感覚だと、何も無いなんて有り得ないと思ってしまう。


しかも、ケイリー・グラントは、
妻と間男が一緒にいる事を知っている。
それでも激しく怒る様子もなく、
とにかく彼女の帰りを待っている。
心が広いのか、なんなのか(笑)。
それとも、この時代は、
男女が一緒にいても、何も起こらない方が普通なのであろうか。


グラントの家の執事が、いい味出している。
執事といっても、まだとても若く、
しかも、自分が執事なのにもかかわらず、
「こんな古臭い、前時代的な仕事を今時している人はいない」などと、
気にしている。
彼がラスト近くで、意外な働きをしたのが可笑しい。


評価 ★★★☆☆

この記事へのコメント

  • さつき

    諺にある"他人の芝生は緑"ということなのでしょうか。
    川越の「スカラ座」でこの時代の映画を見てみたいですね♪
    by 楓
    2013年08月28日 08:20
  • 青山実花

    楓さん
    コメントありがとうございます。

    「他人の芝生は緑」、まさしくそんな内容です。
    夫より、余所の男性が気になってしまうという(笑)。

    本当、「スカラ座」にぴったりですね。
    公式サイトを見てみましたら、
    古いのやら、新しいのやら、
    様々な作品が上映されているようで、
    近くに住みたいくらいな気持ちになりました(笑)。
    2013年08月30日 22:01

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