
〔2009年/イタリア〕
1985年。
イタリアのシチリア。
少女リタは、両親と兄の4人家族。
父は街の人々から尊敬される素晴らしい人間で、
どこへ行っても敬意を払われる。
そんな父が、リタは自慢で仕方がない。
ところがある日、
父がリタの目の前で、マフィアの構成員に殺されてしまう。
ショックを受け、
伯父に相談に行くリタ。
しかし、この伯父こそが父殺しを命じたマフィアのボスだった。
兄からその事実を聞かされたリタは、
マフィアの動きを克明に日記に残し始める。
数年後、17歳になったリタ。
復讐の機会を狙っていた兄は、
決行間近な日、父と同様に殺され、海に浮かぶ。
怒りにかられた彼女は、
日記を判事の所へ持ち込む。
リタの訴えは認められ、匿われる。
しかし、彼女は事実を知る。
最愛の父も兄も、マフィアであり、
悪事に手を染めていた事を・・・。
大仰なタイトルほど凄い内容ではなかった(笑)。
悪の組織に復讐する話は、
山のようにあるし、
これも、その一つといった印象。
一番惜しいのは、
リタを演じた女優さんが、
なんというか、あまりシャープでないルックスな為、
そこまで復讐に燃えているように見えない事。
感情移入できない。
彼女は、父を敬愛するあまり、
父の事実を知らされると激昂する。
あまりに妄信的な愛は、
真実を見つめる事が出来なくなるという、
典型的な例のようだ。
街の人々から頭を下げられる父は、
少女時代の彼女には、自慢の存在だっただろうが、
それは、尊敬ではなく、怖れられていたからだと、
理解する心を持たなければ。
リタは、マフィアから守られる為に、
部屋を用意され、
買い物以外、外出しないようにと言い渡される。
しかし、軽い気持ちで外に出るんだな。
で、注意されると、
「私には自由がないのか」って。
そのあたり、物凄く変じゃない?
あれだけ復讐に燃えているのだから、
私なら、ここまで来たらもう、
判事の命令を固く守るけどな。
頼れる人は、もう誰もいないんだし。
リタは、部屋だけでなく、
新しい名前や経歴を与えられ、
今までの身分証明書などは、捨てられる。
その場面はちょっとワクワクしたな。
まるで新しい自分に生まれ変われるなんて、
ちょっと面白そう。
ただ、名前も経歴も、自分で決めさせてほしい(笑)。
どうせ生まれ変わるんだから、
可愛い名前に、華々しい経歴・・・
・・・って、遊びじゃないんだから、それは無理か(笑)。
評価 ★★★☆☆
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