「病院坂の首縊りの家」

byouinzakanokubikukuri.jpg
〔1979年/日本〕


原作は横溝正史の同名小説。


横溝正史の小説も、とても好き。
江戸川乱歩が大正ロマンなら、
横溝正史は、昭和初期の匂いが感じられる。


この作品を知らない方でも、
題名を見ただけで、
おどろおどろしい内容である事は、
簡単に想像がつくであろう。
でも、原作の味は出ていない。
もっともっと怖がらせてほしかった。


文庫本で上下巻、
登場人物の多いこの原作の映画化は、
やっぱり難しいのかな。


桜田淳子が一人二役で出ているのだが、
思っていた以上に綺麗だし、
演技も悪くない。
変なスキャンダルがなかったら、
女優として、今でも活躍していたかもしれないな。
本当に勿体ないと思う。


草刈正雄も本当にハンサムだったのね。
知ってはいたけれど、
あらためて再確認。


冒頭、石坂浩二演じる金田一耕助と語り合う作家先生役を、
横溝さんご本人が演じておられて、
なんだか嬉しかった。
セリフは棒読みだったけど(笑)。


評価 ★★★☆☆

この記事へのコメント

  • yonta*

    怖い映画と怖い本・・本当はすごく観たいし読みたいくせに、
    子どもの頃から、近づくことができないもので(苦笑)、
    石坂浩二の金田一耕介は、一度も観たことがないんです。
    当時、テレビで流れていたCMのインパクトも、すごかった気が。

    桜田淳子は、そうですよね。
    スーちゃんみたいに女優さんとして、活躍できていたかもしれないですね。
    2011年07月17日 00:18
  • k_iga

    映画は別の所でロケされましたが・・・。
    原作は実名は出していませんが、高輪の高松宮邸の横から魚籃坂下に
    あるピーコック脇へ続く細くて急な坂の事ですね。通称「ピーコック坂」。

    本社が魚籃坂下にあるので、急がない時はその坂を歩いてました。
    横溝正史が何故その坂道を「病院坂」と名付けたのか不明ですが、
    知った時はビックリしました。
    2011年07月17日 05:59
  • 坊や

    市川崑監督横溝正史シリーズはどれも映像、音楽が良いです。凄惨な
    シーンも沢山有るがどこかコミカルな感じも有るし、定番の役者群でも
    流石に上手い。淳子さんの演技は想定外にイイのに、全く勿体無いと個人的にも思います。 先生の台詞でお人柄の良さがわかりました。(~_~)
    2011年07月17日 14:40
  • 青山実花

    yonta*さん

    分かります。
    私の周りにも、怖い作品には近寄りたくないという方が
    沢山います(笑)。
    それに、実は私も横溝正史の映画化された作品は、
    これで三本目、
    本ほどには観ていないんです。

    桜田淳子があんなに演技が出来るとは
    思っていませんでした。
    あのまま続けていれば、
    ライバルと言われた山口百恵とは
    また違った女優さんになっていたかもしれませんね。
    2011年07月18日 23:55
  • 青山実花

    k_igaさん

    k_igaさんのコメントを読み、
    気になってウィキペディアで調べた所、
    確かにそのような記述がありますね。

    坂の途中に大きな病院があったことから、
    「病院坂」と名付けられたという設定になっていますが、
    実際はどうなのでしょうね。
    2011年07月19日 00:00
  • 青山実花

    坊やさん

    >市川崑監督横溝正史シリーズはどれも映像、音楽が良いです。

    そうなんですね。
    私は市川崑監督の横溝正史は初めての体験で、
    少し軽く感じられたのですが、
    そのコミカルな感じが、良いのかもしれませんね。
    今、ハードディスクに、新旧の「犬神家」が入っておりますので、
    楽しみにしています。

    横溝正史さんの小説では、
    「八つ墓村」がとにかく好きです。
    何度読み返したか分からないくらい。
    あまりに好きすぎて、
    映像化したものを観る気になれず、
    手付かずのままです(笑)。
    2011年07月19日 00:09

この記事へのトラックバック