〔2010年/日本〕
ヤクザの組長、國村隼は、会長、北村総一朗から、
別の組の組長、石橋蓮司と懇意にしている事を咎められ、
石橋が仕切る組を締めるように命令される。
焦った國村は、それを傘下の組の組長、北野武に命じ、
北野の組の者が、石橋が経営するぼったくりバーでわざと引っかかり、
結果的に、石橋の組の若い衆が指を詰め、顔を切られる事となる。
そして、それがきっかけとなり、
複数のヤクザの組が入り乱れ、
暴力の連鎖が続いていく・・・。
劇場で見逃してしまっていた、北野武の最新作。
ほぼ全編、バイオレンスの応酬に終始しており、
「うわっ！」と声を上げてしまった事、数回。
（そういう意味では、劇場で観なくて良かったのかも）
（しかし、直視は出来なくても、指の間からしっかり観た（笑））
バイオレンスの合間に笑えるセリフも多く、楽しめる。
俳優陣も良い。
特に加瀬亮なんか、今までヤクザ役なんか見たことないし、
でも結構ハマっていて面白かった。
椎名桔平もいい顔してる。
三浦友和も想像以上に良かった。
みんな北野映画に出られて嬉しそう、って、
そんな風に感じる。
この映画のいい所は、
堅気の人や弱者が傷ついていない所。
みんな好きでヤクザやってんだから、
一連の出来事は全て想定の範囲内でしょ、って。
そういう意味では、
安心して観ていられる。
気分が悪くなるような事はない。
難を言えば、話があまりにもヤクザヤクザし過ぎていて、
途中から、誰と誰がお友達で、誰と誰が敵でというのが、
混乱してくる。
私にはヤクザ界の決まり事みたいなものが分からないし、
示しがつかないとか、なんだとかって、
なにかと面倒臭い。
バイオレンスは別に嫌いじゃないんだけどね。
もう一度観て、全体を確認したい一本。
評価 ★★★☆☆
この記事へのコメント
yonta*
私も、指の間から観ることになると思います（笑）。
でも堅気の人が巻き込まれないのは良いですね。
k_iga
三浦友和と中野英雄、小日向文世はどういう役か、予想通りで
ちょっと残念。
青山実花
少し前まで、
レンタル店で、全部貸し出されていて、
中々借りられなかったのですが、
やっと観られました。
yonta*も
ぜひご覧になって下さいね。
そして感想を聞かせて下さい。
青山実花
以下は、私の勝手な個人的好みですが、
加瀬亮の活躍がもっと観たかったです。
本文には書かなかったけれど、
杉本哲太も悪くなかった。
國村隼はイマイチかな。
北野映画で初めて続編ができるそうですね。
楽しみですが、
その前にもう一度観ておきたいです。
desidesi
ぼくは付き合いでビヨンドを先に見てしまったので、
こちらを観て納得した部分が多かったです。
ビヨンドより、こっちの方が
殺し方のバリエーションは豊富な印象。
所詮やくざ同士だから、こんなもんだろ〜的な
北野監督の視点がナイスです。
青山実花
コメントありがとうございます。
加瀬亮さんのインテリヤクザ役は
最高でしたね。
あんな役が出来るのかと、
観たときはびっくりしたものです。
北野武さんは、日本の芸能人の中で
一番好きな人です。
本当、ちょっと冷めたような視線が
最高ですね。